2012年10月27日

脳は脂肪の量を知っている!!

今日は、脳が体にある脂肪の量を知っている ということを書きます。

前回までに、脳内に満腹中枢と摂食中枢があり、血液中の糖分や脂肪酸を感知していることをお伝えしました。


しかしこのメカニズムだけだと、体にだんだん脂肪が蓄積したり減少したりする場合、

体重が変化してしまいます。


前にも述べたとおり、人は基本的には体重を一定に保つことが自然とできています。


つまり、満腹中枢や摂食中枢が血液中の糖分や脂肪酸を感知する仕組み以外にも、


体の状態を感知するメカニズムがあると考えられます。


これが今日紹介する、『 レプチン 』 という物質が関係しています。


レプチンとはかわいらしい名前ですが、ギリシャ語の痩せる という意味の“レプトス”に由来しています。


具体的にレプチンとは何かと言えば、蛋白質の一種です。


アミノ酸が167個連なった蛋白質であることが分かっています。


そして、これが、体内の脂肪細胞で作られています


また、脳の視床下部は、このレプチンの量を感知する機能を持っているのです。


つまり、脂肪細胞が増減すると、体内のレプチンが増減します。


脳はそれを感知して、食べ物を食べなくさせたり、より食べさせたりして、体重を一定に保っている という仕組みがあるのです。


例えば、コンビニでサンドイッチの売り上げがいまいちで、余ってしまったら、


本部に連絡して、工場からサンドイッチの配送を減らしてもらい、店頭のサンドイッチ量を調節しますよね。


逆に、週末のピクニック日和で、売り上げが好調だったら、店頭のサンドイッチはなくなってしまいます。


その場合は、本部に連絡して、工場から余分に配送してもらい、店頭のサンドイッチを調節するわけです。


このように、店頭のサンドイッチを体の脂肪、本部を脳、工場を摂食行動とすると、


店頭の変化によって、本部がそれを認識し、工場からの量を調節する仕組みがあるわけです。


人体も同じで、体の脂肪の変化によって、脳がそれを認識し、摂食行動を調節する仕組みがあるわけです。


この時に、体の脂肪の変化を脳が認識するために必要なのが、レプチン なのです。


このようにして、人は体内の脂肪を一定量に保つようする仕組みがあるわけです。


これにより、私たちの体は基本的には一定の体重を維持していると考えられています。



では、血液中の(もしくは、脳内の)レプチンの量を人工的に増やしたらどうなるでしょうか???



脳は当然、体内の脂肪の量が増えたと思うわけです。すると、摂食行動を減らすように指令を出します。


ですので、これはやせ薬になるのでは??と考えられました。(過去形です)



実はこのレプチンが開発された当時、このような考えのもとで、痩せ薬を作って儲けちゃおうという、製薬会社がいたりしました。


でもこれはのちの研究でわかったのですが、体内の脂肪が多ければそれだけレプチンも多いのです。


(この記事では、先に述べましたが、体内のレプチン量が肥満の人で多いのが明らかになったのは、レプチン発見の後のことでした)


したがって、体内のレプチンを増やしてみても、人間の肥満にはそれほど大きな効果がないことが分かりました。なので、夢の痩せ薬は夢に終わったわけです。



ところで、これはちょっとした矛盾を含んでいます。


つまり、レプチンが多くあれば、肥満になりにくいはずなのに、


肥満の人はレプチンが多い、という矛盾です。


これは大まかには、レプチンの効き目が弱くなっているために、量がたくさんあっても、


効きが弱いのではないか と推測されています。(これをレプチン抵抗性 と言います)


(この詳しいメカニズムについては、現在研究中で、いくつかの説が提唱されている状態で、

今後の進展が待たれています。)


―――*

この記事で伝えたいことは、二つあります。


@、体の脂肪の量を脳は感知しています。脂肪細胞から出ている、レプチンの量を感知しているからです。


A、レプチンを全くなくしたマウスの場合、レプチンが増えると痩せる(=食欲が少なくなる)

  ⇒ レプチンは食欲抑制の効果がある と考えられます。
    
    また、レプチンが減ると、摂食行動を促進する、ことが分かっています。


⇒ しかし、人の場合では、食欲の仕組みはもっと複雑で、現在詳しいメカニズムが研究中である。

―――*

次回は、レプチンが脳内でどう働いているのか、具体的に書きたいと思います。

また、レプチン以外の、食欲制御メカニズムについても触れていきたいと思います。

posted by Apo at 13:00| ダイエット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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